【コラム】不動産売却時の税金・・
不動産売却時にかかる税金の全体像と、税額を大きく抑える節税特例(3,000万円特別控除など)について解説します。
1. 不動産売却で発生する主な税金
不動産売却に伴う税金は、主に以下の3つです。
譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)
概要: 売却によって得た利益(譲渡所得)に対して課されるメインの税金です。
課税対象: 売却価格そのものではなく、費用を差し引いた「利益(譲渡所得)」に対してのみ課税されます。
印紙税
概要: 不動産売買契約書に貼付する収入印紙代です。
金額: 売却金額に応じて定められています(例: 1,000万円超〜5,000万円以下は1万円)。
登録免許税
概要: 住宅ローンの残債がある場合、売却時に抵当権抹消登記を行うための税金です(不動産1個につき1,000円+司法書士報酬)。
2. 譲渡所得税の計算方法
譲渡所得(課税対象額)は以下の計算式で算出します。
譲渡所得 = 売却価格 ー(取得費 + 譲渡費用) ー 特別控除額
取得費: 不動産の購入代金、購入時の仲介手数料、建築費用など(建物の場合は減価償却費を控除)。購入額が不明な場合は売却価格の5%(概算取得費)で計算します。
譲渡費用: 売却時の仲介手数料、印紙代、解体費など直接要した費用。
3. 所有期間による税率の違い(5年の壁)
売却した年の「1月1日時点」での所有期間によって税率が大きく異なります。
区分 | 所有期間(売却年の1月1日時点) | 税率(所得税+復興所得税+住民税) |
短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63% (所得税 30.63% / 住民税 9%) |
長期譲渡所得 | 5年超 | 20.315% (所得税 15.315% / 住民税 5%) |
※相続した不動産の場合、亡くなった方(被相続人)の所有期間を引き継ぎます。
4. マイホーム(居住用)売却の主な特例
自宅(マイホーム)を売却する場合、税負担を大幅に軽減する優遇措置があります。
居住用財産の3,000万円特別控除
マイホームを売却した場合、所有期間に関わらず譲渡所得から最大3,000万円まで控除できます。売却益が3,000万円以下であれば、譲渡所得税は0円になります。
※住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却する等の要件があります。
10年超所有マイホームの軽減税率の特例
所有期間が10年を超えるマイホームを売却した場合、3,000万円特別控除を適用した後の利益に対して、6,000万円以下の部分の税率が14.21%(所得税10.21%+住民税4%)まで下がり、3,000万円特別控除と併用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した実家(昭和56年5月31日以前建築等)を売却する際も、一定の条件を満たせば最大3,000万円の控除が受けられます。
5. 確定申告の注意点
特例を使って税額が0円になる場合でも確定申告は必須です。申告を行わないと3,000万円控除などの適用が受けられなくなります。
買い換え先で住宅ローン控除を受ける場合、売却側の「3,000万円特別控除」と併用できない制限期間があるため、どちらを利用した方が手残りが多くなるかシミュレーションして選択する必要があります。





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