【コラム】不動産査定・売主注意点
不動産売却を検討される売主様にとって、査定時〜不動産会社選びの段階は、その後の売却価格や取引の安全性を大きく左右する最も重要なフェーズです。
査定を依頼する際・査定結果を受け取る際に売主様が知っておくべき5つの決定的な注意点と、トラブルを防ぐ事前準備をまとめました。
1. 「高すぎる査定価格」を鵜呑みにしない(囲い込み・吊り上げの罠)
不動産会社の査定価格は、「その金額で買い取ってくれる保証額」ではなく、あくまで「売り出せば3ヶ月程度で売れると予想される価格」です。
注意点: 契約(媒介契約)を取りたいがために、相場から大きくかけ離れた高額な査定額を提示してくる業者があります。
リスク: 高すぎる価格で売り出すと売れ残って売却期間が長引き、最終的に大幅な値下げを余儀なくされて相場より安く買い叩かれるケースがあります。
対策: 必ず「なぜその価格になるのか」の根拠(近隣の類似成約事例や市場データ)の説明を求めましょう。
2. 必ず複数の不動産会社に査定を依頼する(2〜3社比較)
1社だけの査定では、提示された金額や販売計画が適正かどうか判断できません。
比較する際の組み合わせ:
大手不動産会社: 広域の顧客ネットワーク、ブランド力、建物保証等の手厚いサービスが強み。
地域密着型の地場不動産会社: 特定のエリア(学区や駅周辺)の物件・相場に精通し、地元の買主を抱えているのが強み。
比較のチェックポイント: 査定額だけでなく、「担当者の対応力」「周辺エリアでの販売実績」「どのような広告活動(ポータルサイト上位掲載・チラシ配布など)を行うか」を比較しましょう。
3. 物件の「マイナス情報(欠陥・不具合)」は隠さずすべて伝える
売主様には、売却後に物件の欠陥について責任を負う「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」があります。
伝えるべき情報の例:
過去の雨漏り・シロアリ被害・漏水歴
設備の故障・破損・不具合
近隣の騒音・境界トラブル・心理的瑕疵(事故・事件など)
リスク: マイナス情報を隠して売却すると、引き渡し後に買主から補修請求や損害賠償、契約解除を求められるトラブルになります。事前に開示して契約書に明記しておけば、法的な責任を問われなくなります。
4. 媒介契約の種類ごとのメリット・デメリットを理解する
査定後、不動産会社に販売を依頼する際は「媒介契約」を結びます。3種類の違いを押さえておきましょう。
媒介契約の種類 | 依頼できる会社数 | 自己発見取引(自分で買主を探す) | 査定・販売時の特徴 |
専属専任媒介 | 1社のみ | 不可 | 1社が手厚く手配。レインズ登録義務も早く、活動報告も週1回以上と安心感が強い。 |
専任媒介 | 1社のみ | 可能 | 知名度が高く一般的な契約。バランスが良く広告予算をかけてもらいやすい。 |
一般媒介 | 複数社可能 | 可能 | 複数社に競わせられるが、不動産会社側の優先度が下がり広告費を投じられにくい面も。 |
5. 売却に伴う費用と税金を考慮し「手残り額」で考える
売出価格=手元に入る金額ではありません。売却時には諸経費がかかります。
主な費用・税金:
仲介手数料: 売買価格×3%+6万円+消費税(上限額)
印紙代・登記費用: 売買契約書の収入印紙、住宅ローン完済に伴う抵当権抹消登記費用
譲渡所得税: 売却益が出た場合にかかる税金(※マイホーム売却の場合、条件を満たせば「3,000万円特別控除」などの節税特例が利用可能)
対策: 査定を受ける段階で、不動産会社に「諸経費や手残り額のシミュレーション」も併せて算出してもらいましょう。
査定前に準備しておくとスムーズな書類一覧
登記事項証明書(登記簿謄本) または 権利証・識別情報通知
購入時の重要事項説明書・売買契約書・パンフレット
公図・測量図・建物図面(戸建て・土地の場合)
管理規約・維持費の確認資料(管理費・修繕積立金)(マンションの場合)
リフォームや修繕の履歴がわかる書類(あれば査定額アップにつながります)
もし具体的に「所有している不動産の種別(マンション・戸建て・土地)」や「売却を検討しているエリア・時期」などの前提がございましたら、より状況に合わせた詳細なアドバイスも可能です。是非弊社へご相談ください。





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