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【コラム】不動産相続で争わないためには

  • 執筆者の写真: cu
    cu
  • 17 時間前
  • 読了時間: 4分

不動産相続が「争族(そうぞく)」に発展しやすい最大の理由は、現金のように「きれいに等分できないから」です。実家などの不動産が遺産の大部分を占めている場合、誰が引き継ぐのか、他の兄弟への穴埋めはどうするのかで、それまで仲の良かった家族でも感情的な対立が生まれやすくなります。

不動産相続で将来絶対に揉めないために、「生前に行うべき対策」と「知っておくべき実務的な分割方法」を整理しました。


1. 【生前対策】これがすべて。揉めないための3大準備

相続が発生する前(親御様が健在なうち)に、以下の準備を整えておくことが最も確実な防衛策です。

  • ①「公正証書遺言」を作成する(最重要)

    「誰にどの資産を遺すか」を明確にした遺言書があれば、原則としてその内容通りに遺産が分配されるため、相続人同士の話し合い(遺産分割協議)で揉める余地を大幅に減らせます。

    • ポイント: トラブルを防ぐため、自分で書く自筆証書遺言ではなく、公証人が作成し偽造や紛失のリスクがない「公正証書遺言」を選びましょう。


  • ②「遺留分(いりゅうぶん)」に配慮した分け方にする

    遺言書があっても、「すべての財産を長男に譲る」といった極端な内容だと、他の兄弟が最低限の取り分を主張する「遺留分侵害額請求」を起こし、結局揉めてしまいます。遺言を書く際は、全員に最低限の遺留分(法定相続分の半分)が行き渡るよう配慮するか、生命保険などを活用して現金を残す工夫が必要です。


  • ③ 財産の「目録(リスト)」を作り、家族で共有しておく

    「どこにどんな不動産(や預貯金)があるか分からない」状態だと、相続人間で隠し事を疑う不信感が生まれます。不動産の登記簿や固定資産税の納税通知書をまとめ、生前に家族会議の場でオープンにしておくのが理想です。


2. 【実務】不動産を分ける「4つの手法」を知る

実際に相続が発生した際、不動産をどう分けるかには4つの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、家族に合った方法を選ぶことが重要です。

分割方法

概要

メリット

デメリット(揉めやすいポイント)

① 現物分割

土地や建物をそのまま特定の人が相続する(例:実家は長男、アパートは次男)。

手続きがシンプルで、不動産をそのまま残せる。

資産価値に格差が出やすく、不公平感から揉めやすい。

② 代償分割

特定の人が不動産を相続する代わりに、他の相続人へ**自分のポケットマネー(代償金)**を支払う。

不動産を特定の1人に引き継がせつつ、金銭的な公平性を保てる。

不動産を引き継ぐ人に、まとまった現金(代償金)の用意がないと成立しない。

③ 換価分割

不動産を売却して現金化し、そのお金を全員できれいに分ける。

1円単位で等分できるため、最も公平で揉めにくい。

住み続けたい人がいる場合は使えない。売却の手間や経費(譲渡所得税など)がかかる。

④ 共有分割

不動産の名義を「長男2分の1、次男2分の1」のように共有にする。

その場しのぎで均等に分けられる。

【絶対NG】 将来、売却や建替えをする際に「全員の同意」が必要になり、次の世代で高確率で泥沼化する。

★実務上のアドバイス・・親が住んでいた実家を誰も引き継ぐ予定がない場合は、無理に残そうとせず、最初から**「③ 換価分割(売却して現金で分ける)」**の方針を生前に家族で合意しておくのが、最もすっきりと解決するケースが多いです。

3. 「不動産の価値」の認識のズレを防ぐ

不動産相続でよくあるのが、「あの実家はボロいから3,000万円の価値もない」と主張する側と、「一等地だから5,000万円の価値はあるはずだ」と主張する側で、家・土地の評価額の認識がズレて平行線になるケースです。


  • 対策: 相続が始まったら、自分たちで適当に計算せず、不動産会社に「査定書」を出してもらう、あるいは専門的な案件であれば「不動産鑑定士」に依頼するなどして、客観的で公的な評価額をベースに話し合いを進めることが、感情論を排除する最大のコツです。

不動産相続の手続きや遺言書の作成、親族間の人間関係の調整には、法的な知識だけでなく、それぞれの立場への配慮(心理的なアプローチ)も欠かせません。早めの段階で、相続に強い弁護士や司法書士、あるいは信頼できる地域の不動産業者などの専門家に間に入ってもらうことで、驚くほどスムーズに話し合いが着地することがあります。

もし、今具体的に「引き継ぐ予定の親御様のご実家」や「将来の相続人の人数」など、具体的に想定されている状況がございましたら、それに合わせたよりピンポイントな対策をご案内できますので、ぜひお気軽にご相談ください。



 
 
 

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